個人でできること
アンバサダー
の声

Vol.79 月夜野 あかり さん

2026年11月8日


私たちの活動を継続的に支えていただいているアクセプト・アンバサダーの声を紹介する本コーナー。

今回は、子育てのかたわら絵本の読み聞かせや読書会などに取り組まれている、月夜野あかりさんです。

月夜野さん、この度はインタビューへのご協力ありがとうございます!まずは簡単なプロフィールについて教えてください。

大学卒業後、総合スーパーで寝装品(布団やカーテンなど)を販売していました。様々な色や柄のカーテンを選ぶ相談にのったり、遠方に住むご家族に送る布団を梱包し発送手続きをしたりしていました。時には売り場で、一緒にこられたご家族と喧嘩をはじめられる方もいて、その横でニコニコしていたら不審に思われてしまいました。私としましては、買う前にしっかり話し合っていただいてるという認識でした。対話大事(笑)寝具やカーテンは、一度購入すると長く使うものが多いので、よく話し合っていただくことをおすすめします。

結婚後は、関西から関東へ転居し二人の子供にも恵まれました。現在は子育てのかたわらハンドメイド品を販売したり、ビブリオバトルに参戦したり、図書館ボランティアで絵本を読み聞かせるなどしています。永井代表の著書「僕らはソマリアギャングと夢を語る」でビブリオバトルを戦ったこともあります。残念ながらチャンプにはなれませんでしたが…自分で小規模な読書会を主催していますので、そこでアクセプトの本を紹介することもあります。

当法人の活動を紹介する絵本を制作しているところ

本や対話を通じて、人とつながる機会を大切にされているのですね。ビブリオバトルや読書会を通じてアクセプトを広めていただきありがとうございます。

では、アンバサダーになっていただいたきっかけを教えてください。

アンバサダーになったきっかけは、永井代表がNHKラジオの「ごごカフェ」に出演されたのを聴いたことです。その時は「日本人で、こんなすごい活動をしている人がいる!」と衝撃を受けました。

永井さんの「(元テロリストであっても)一人一人の話を丁寧に聴く」という言葉に、何かジーンと心に響くものがありました。「ひとり、ひとり」をすごく大事に言葉にされているように感じました。

もともと私は『空が青いから白をえらんだのです―奈良少年刑務所詩集―』という本に感銘を受けて、受刑者支援に興味を持っていました。ただ、どのような支援ができるのか、手段もわからずにいました。アクセプトの活動は私がやりたかったことをしている、と思いました。もちろん国内と国外という違いはありますが、活動の根っこは同じなのではないでしょうか。

自分は残酷な世の中に対して何もできないと思っていたけれど、アクセプトに寄付することで、少しだけ世の中をよくする手伝いができている、と胸を張れる気がします。それに、一度犯罪に加担してしまっても、やり直せる社会のほうが絶対いいですよね。

「ひとり、ひとり」のを大切にする私たちの姿勢が、もともと持たれていた受刑者支援への関心と重なったのですね。

実際にアンバサダーになって、よかったと思うことはありますか?

アンバサダーになって、元テロリストの方がアクセプトの支援でどんなふうに変わっていったか、生の声に触れることができてよかったです。

ニュースの中の武装組織は一塊にしか見えないけれど、本当は一人一人違う人間で、いろんな思いでそこにいる、ということに思いをいたすことができるようになりました。「怖くてよくわからない人々」から、自分や家族と同じ「人」だというふうに思えるのは大きな違いです。

また、受刑者に卒業の際の応援メッセージを送ることができるのも嬉しいです。彼らも私と同じ、平和のために欠かせないピース(一片)なんだということを伝えて、「私も欠かせないピース!」と自分もついでに励まされています。

大学時代のご友人と都内の美術館を訪れた際の一枚

誰しもが平和の担い手になれる、というのが私たちのパーパスなので、そうした意識を持った方にご参加いただきとても嬉しいです。

これまでアクセプトの活動に参加する中で、特に印象に残っている出来事はありますか?

認定NPO法人になったお祝いイベントで、初めて永井代表にお会いしました。それまでもオンラインイベントで少し会話をしたことがあるのですが、実際にお会いした代表は存在感も身長も大きくて、圧倒されました。

講演や質問に対する回答も尖っていて、「私たちは“できること”をやるんじゃない。誰もやれないけど、必要とされていること、やらなきゃいけないことをやる。そこに突っ込む」というような趣旨の発言をされていて、聴きながら私も燃え上がるような気がしました。活動を始めて15年たって、ますます尖っている永井代表、さすがです。

そのイベントで、他のアンバサダーの方とも仲良くなれてよかったです。先ほどお話しした刑務所の詩集を紹介したら読んでくださって、その方も受刑者の心のケアに関心を持たれていたらしく、意気投合しました。嬉しいご縁ができて、参加して本当によかったです。

スキー場で犬ぞり体験にチャレンジ

代表の姿勢に加えて、同じ関心を持つアンバサダーの方とのつながりもかけがえのないものになっているのですね。私たちとしてもうれしく思います。

そんな月夜野さんがアクセプトの活動について、特に意義を感じていることは何ですか?

アクセプトがソマリアなど海外での活動を通して得た知見から、国内の外国人の支援や、刑務所内でのラジオ放送「つながるラジオ」を始めていることが、とても嬉しいです。

孤立しがちで支援を受けにくい人々を支えることで、社会の地盤を強くする、非常に価値のある活動だと感じています。何かことが起こる前に防ぐのはとても難しいですが、アクセプトが行っている事業で、平和の底上げがなされていると思います。

「平和の底上げ」、素晴らしい表現をありがとうございます。

これまでも様々な場にご参加いただいていますが、アンバサダーとして今後挑戦してみたいことを教えてください。

私は絵本の読み聞かせをしているので、永井代表がどうやって活動を始めたのかを絵本にして、子どもたちに紹介してみたい、という野望があります。

実はコミュニケーション局長の山崎さんに相談して、現在絵本を作っているのですが、出版できるのかどうなのか、ちょっとわかりません。でも、そんなものできっこないと思っていた自分の壁を、いくつか越えた気がしています。

私独自の「折り紙理論」というのがありまして、折り紙って一回折っただけだと上手にできませんよね? でも二回、三回と同じものを折ると、とてもきれいに折れるようになります。だから絵本も、最初はそんなにうまく描けなくても、同じテーマで三回くらい描くと、ちょっとずつよくなるというか、ましになると信じています。いつか皆さんにお届けできたら嬉しいです。

それ以外には、住んでいる群馬県内のアンバサダーで集まり、交流する場(例えば読書会など)を作ってみたいです。

当法人が認定NPO法人になったことを記念するイベントにて
手にしているのは、制作中の絵本の原画

「折り紙理論」、ぜひ参考にさせてください!そして、絵本が形になる日を楽しみにしております。

最後に、読者の皆さまへメッセージをお願いします。

今、世の中はますます悪いほうへ向かっているように感じます。国同士の戦争、国内での外国人に対する胡乱な言説、欧米での極右政党の伸長……。そんな中で、平和に向けた仕事を揺るぎなく一歩一歩進めているアクセプトは、本当に稀有な存在だと思います。

永井代表がよくおっしゃっている「必要だけど誰もやらない、やれないことをやる。誰もやれないから俺たちがやる」という言葉は、本当にかっこいいです。

そうだ、私はこんなかっこいい団体を応援しているんだ、アンバサダーなんだ!と自分を誇りに思えます。これからも応援していきます。かっこいい活動をありがとうございます。

月夜野様、今回はお忙しいところインタビューにご協力いただきありがとうございました。

「自分も平和のために欠かせないピース」というお言葉から、受刑者の方も、アンバサダーの方も含めて、皆が共に平和をつくる一員であることを改めて感じました。本や絵本を通じて身近な方々に活動を伝えてくださっていることにも、心より感謝申し上げます。

憎しみの連鎖をほどいていくため、これからもどうぞよろしくお願いいたします。

インタビュー担当:南部壮太郎


<読者の皆様へ>
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