個人でできること
アンバサダー
の声

Vol.32 福嶋 浩嗣さん

「アンバサダーの声」第32弾は、以前から関心をもたれていた国内での教育活動を切り口に、アクセプトの活動に関心を寄せてくださった福嶋さんです。アンバサダーとして、経営されていたカフェを月に3回ほど貸し切りにしてくださったりと、大変な貢献をしてくださっています。

本日は貴重なお時間ありがとうございます!イベントでの会場の貸し出しも有難うございます。はじめに、アクセプト・アンバサダーになったきっかけを教えてください。

私は東京青年会議所の港区委員会が実施するヒーローアカデミーの運営に関わってきました。

ヒーローアカデミーは、「心・技・体」を柱に、次世代の日本を支える「ヒーロー」の育成を目指す団体で、弁護士、公認会計士、行政書士、実業家などの有志により、構成されています。

活動の仲間からアクセプトを紹介されて、ソマリアをはじめとする現地での活動内容等をお聞きしたとき、「自分も何かしなければいけない!」という思いでアンバサダーになりました。

その後、イベント会場を探しているということで、コロナで対面イベントができなくなるまでは、四谷で経営していたカフェの貸し出しを行っていました。

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備考:福嶋さまが活動されている「ヒーローアカデミー」とは?

「ヒーローアカデミー」とは「心、技、体」を備えた地球を救う次世代リーダーを育成しているプロボノ団体です。

LGBTQ+や SDGsなどの世界中で取り上げられているトピックについて、政治、経済、医療、教育界、日本文化、武道、社寺、地球環境保全等の専門分野で活躍されてる方々がそれぞれの分野・団体・業界の壁を越えて子供達に無償で講義、体験実習などを行なっています。

また、2020年11月にはパシフィコ横浜ノースで開催される JCI世界会議横浜大会 (今年は1万人規模に縮小予定)で世界130ヶ国からのゲストを迎えるというホスト国としての大仕事があります。

普段の学生生活では得ることが難しい経験をすることによって、学生たちの今後の人生に良い結果をもたらす事になると期待されています。

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ご自身の国内での教育分野での活動がきっかけだったのですね。もともと当法人が取り組むテロリズムや紛争についてのご関心はありましたか?

かなり前から関心はありました。「テロ」というよりかは、テロの背景にある人の心といった方が近いかもしれません。

国内で報道されている事件を「テロ」として認識することは少ないと思いますが、実際、海外でのテロ事件とつうずる精神性の事件も多いと感じています。

周囲の注目を集めるための犯罪や、自分と違う他者の存在を認められないがゆえの犯罪まで、広義で考えれば、多くの諸問題が「テロ」にもつうじる心の貧しさから生まれているのではないでしょうか。

特に次世代の育成に関わっていたからこそ、そういった問題意識は強かったのかもしれません。

「自分が感じている危機感を多くの人と考えたい」と思っているときにアクセプトのメンバーとお会いできました。

そこでなぜ若者がギャングやテロリストになってしまうのか、そこに対してどんなアプローチをとるべきなのか、自分なりに理解することができました。特に、ギャングの解散とその後のアフターケアの活動報告には凄く感動しました。

(ソマリアギャング組織カリフマッシブの解散式の様子:劣悪な治安の原因であると同時にテロ組織のリクルートメント対象だった彼らは、自ら組織の解散を決断し憎しみの連鎖を断ち切りました。)

ありがとうございます。アンバサダーになられた際の問題意識について、もう少し詳しくお伺いさせて頂いてもよろしいでしょうか?

ヒーローアカデミーでは、子どもたちの教育の際に「心・技・体」を中心に据えています。

特に大切にしているのが、「心」の部分です。

何をするにしても、「何のためか」の精神性が重要だと考えています。

現在を生きる私たちは、確かに物質的には豊かになっていますが、心の豊かさがなおざりになっている傾向にあると思います。

グローバル化が進み、国境を超えた人の交流も増えてはいますが、文化の違いから対立が起こることも少なくありません。

その結果の一つが、テロリズムなのかもしれません。

このような現状を抱えた現代人が今やるべきことは何か、再度問い直すことが必要なのではないでしょうか。

私が特に今の日本に必要だと思うものは、現行の教育制度の改革です。

子どもたちが知識を持ち、現在のようなお金や権力、資本だけをを頼りに生きていく市場経済からの脱却を選択できるような未来をつくることが必要だと考えます。

これは日本だけではなく、地球規模で変革が必要な問題だと思います。

そのためには、すでに資本主義経済の中で生きている大人に目を向けるのではなく、これからの未来を創る存在である、子どもたちを対象とした、抜本的な教育改革が必要だと感じています。

日本からその前例をつくりたいという思いで、ヒーローアカデミーや子ども食堂、おもちゃの無償修理など、様々な教育活動に関わってきました。

教えていただいてありがとうございます。実際にアンバサダーになってみていかがでしょうか?

活動報告会やアンバサダー対象の勉強会などを通して現地のリアルな状況や、今やるべき事など、非常に勉強になっています。

ありがとうございます。アンバサダー勉強会やイベントで福嶋さまのお店をお借りする機会が沢山ありましたが、アクセプトの活動の実際の印象や感想をお伺いしてもよろしいでしょうか?

イベントには幅広い年齢層の方々がいらっしやる中で、とても良い雰囲気で進められていると感じました。

YouTube動画を交えての説明はとてもイメージが伝わりやすいので、活動説明会に来る方に向けに30秒程度の現地からのメッセージなどがあれば、参加者はアクセプトの活動をよりリアルに感じられるのかな、と思います。

アクセプトをアクセプトたらしめているのはなんだと思いますか?

「ニーズファースト!」この言葉につきると思います。

昨今巷でよく聞く、ありきたりの〇〇ファーストとはまったく違う意味を持つ心と行動力にあると思います。

これからのアクセプトに求めるものはなんでしょうか?

今まさに世界中が変わり始めていますが、今必要な事は形が変わってもあり続けます。 心と熱い魂で世界平和を目指してください。

また、もっと日本人にも「テロリズム」を身近な問題として認識してもらうことが必要だと思います。

日本で発生した事件のなかでも、「川崎市登戸通り魔事件」「秋葉原通り魔事件」地下鉄サリン事件」など、「テロ」に近い出来事捉えることもできると思います。

しかし、「テロ」と言う言葉に馴染みが薄く、遠い国で起きていること、自分には関係がない、と多くの日本人は思ってると思います。

グローバル化が進んでいる今、「テロ」は私たちの身近に存在しているものであり、いつ日本国内でも無差別爆破事件などが発生しても不思議ではないと思います。

有事の際、人としてどのように行動するかが、その先の社会に影響すると考えます。

「テロ」について知識を持つこと、世の中の様々な出来事に関心を持つことで、慌てず正しく行動出来ると考えます。

世界の一線で活躍するアクセプトには、日本国内で伝えられることも多いのではないかと思います。

例えばアクセプトさんの活動記録を基本として人間の行動傾向を分析しデータ化した資料や対テロリズムマニュアル(仮)作成するなど…一アイディアですが、そういったものがあっても面白いと感じます。

また、「テロリズム」を身近に意識してもらうためにアプローチすることもできるかもしれません。

まず身近に感じてもらうこと。そこから活動を進めるための仲間も増えていくのではないかと思います。




ご期待のお言葉もありがとうございます。国内での事業も動き始めているので、楽しみにしていただけたら嬉しいです。最後に一言、何かメッセージをお願いします。

「地球に愛を、子どもたちに未来を。」とのメッセージを残したいと思います。

小さな自分を超えて、地球のこと、そして未来のことを考えて共に行動していけたら嬉しいです。

アンバサダーは、まさにそういった人たちの集まりではないかと思います。


福嶋さま、今回は貴重なお時間ありがとうございました!

  

アンバサダーの声