個人でできること
アンバサダー
の声

Vol.68 龍ノ 落志子 さん

2025年4月13日


私たちの活動を継続的に支えていただいているアクセプト・アンバサダーの声を紹介する本コーナー。

「アンバサダーの声」第68弾は、3人の子どもを育てながら、裁判所書記官として活躍される龍ノ 落志子(たつの おとしご) さんです。


龍ノ 落志子さん、この度はインタビューへのご協力ありがとうございます!まずは、バックグラウンドやご経歴を教えてください。

子どもの頃はパズルゲームぷよぷよばかりしていました。就職に有利だと聞いて大学は法学部に入学。学生になって獲得した有り余る時間に、学部勉強よりも気づけば哲学、心理、教育、倫理等に興味が出て、履修していない授業に潜り込んでは図々しくレポートを提出していました。哲学の教授の粋な計らいで、一度だけ教鞭を執らせていただいたことは忘れられない思い出です。

そんな中、どうしたら世界平和を実現できるのかを来る日も来る日も考えていました。しかし実現は不可能だと早合点し、勝手に絶望の淵に。笑

その後、国家公務員試験を経て裁判所事務官に採用され、さらに内部試験と研修の後、裁判所書記官になりました。現在は3人の子供がいます。時間を見つけては本を漁り、とりとめもないことを文章に落とし込むのが至福の時間です。

▲ご息女(長女、次女)と喫茶店にて


学生の頃から‘世界平和”に関心をもち実現を願っていた龍ノ 落志子さん。どのようなきっかけで、アクセプト・インターナショナルのアンバサダーに就任されたのでしょうか?

平和という高い理想に足が竦んでしまった私ですが、自分にもできることからやろうと奮い立ち、定額寄付のために慈善活動をしている団体を洗い出しました。

私が注目したのは、認知度が高いマンモス団体ではないことと、活動内容が自分の価値観に近いことです。すると一際目を引いたのがアクセプト・インターナショナルでした。ただ、この団体を本当に信用していいのか不安もあり、スタートするのにも勇気がいりました。なので、HPやSNSで活動理念や報告、イベント、更新がなされているか等などをチェックしました。

そして代表の永井さんの著作『紛争地で「働く」私の生き方』を読み、そこに包み隠すことのないありのままの活動のリアルが記されていたので、信用できる団体なのかどうかという些細な不安は消え失せました。笑


『紛争地で「働く」私の生き方』も読んでいただき、ありがとうございます。感想など教えてもらえるとうれしいです。

永井さんの、まずは相手を受け入れるという姿勢、対話の粘り強さ、胸ぐらを掴んできた相手でさえ最後には味方につけてしまうようなお人柄、どれを取っても尊敬の一言に尽きます。

これからは若者が社会を担っていく主体となることについて、日本社会のリーダー層はいまだ中年以上が目立つ印象の中、聡明な問題の発見力と発想力、それと結びついた行動力とフットワークの軽さに長けた永井さんは、その好例だと思いました。武器を持ったテロリストを相手にするには、頭でっかちな理屈ばかりを追求するのではなく、このように若くて新鮮な勢いがある活動が求められるのだと思います。

永井さんの生い立ちを知り、末尾で「命ある限り」とお話されているのを聞くと、まさにこの活動の使命を持って生まれてきた人なんだと妙に納得してしまいました。そして永井さんがよくされているように、私もアクセプト・インターナショナルの皆さまに最大限の敬意を表すと共に、その安全を心から願っています。

▲ご親戚と新年会


龍ノ 落志子さんの考えるテロ・紛争解決について、もしよければお聞かせください!

いろいろなアプローチがあると思います。

私はどうも机上の空論になってしまいがちなので、アクセプト・インターナショナルの活動内容をもとに検討してみます。

例えばHPにある「憎しみの連鎖をほどいていく」ことは、労力を要するだけでなく危険も伴うため、他の団体はなかなか手をつけられません。しかしテロ・紛争解決のために因果関係を清算するという地道な対話は、避けて通れないことだと思います。それに加え、保護の対象になりやすい子どもよりも救済措置の乏しい武力勢力の若者に着目し、国際規範の提案等を通じてその活力や可能性を発掘しようとしています。

私は成人男性の更生は困難だと思っていたので、これには驚愕しました。もちろん簡単なことではありませんが、ひょっとしたら子どもよりも掘り下げられた無念を抱えているであろう武力勢力の若者に、少しでもこれからのより良い未来を作っていくための可能性を提供しているとしたら、こんなに素晴らしいことはありません。

このように、必要であっても法規・援助・関心等の抜け目になっていて、現状放置されているニーズを確実に汲んで活動することは、テロ・紛争解決の不可欠な要素であると思います。

▲囲炉裏で焼きだんご


最近アンバサダーに就任いただいたということで(ありがとうございます!)アンバサダーになる前と後で変わったこと、良かったと思うことはありましたか?

SNSが発達した今、仕事以外で名刺を交換する機会はあまりなかったのですが、先日畑に収穫体験に行った折、管理者の方から名刺をいただきました。そこですかさず私もドキドキしながら初めてアンバサダーの名刺を差し出しました。すると「へぇ〜、これは何の団体なんですか?」と聞いてくださったので簡単に説明をすると、興味深そうにまじまじと名刺を見てくれました。

アンバサダーとして、なんだか自覚ができてきた気がします。詳しい説明をせずさらっと名刺を渡すと、どうやら二つ返事でどんな団体か聞かれるようなので、この手法はこれからも活動を知っていただくいいきっかけになりそうだと内心確信しました。笑

私一人で平和への憧れを抱いていた時は挫けそうになることもありましたが、諦めきれずに平和への憧れを心に灯し、アンバサダーになることは、もしかして私の遺伝子に刻まれているのかもしれないと感じるようになりました。

▲やぎにえさやり体験


それでは最後に、読者の皆様に向けてメッセージをお願いします!

最近はNISA等の投資信託について見聞きする機会が増えました。私がアクセプト・インターナショナルを応援するのは、寄付をするというより平和への投資をしている感覚です。もっとポップな言い方をすれば、推し活ですね。笑 

様々な慈善団体があり、それぞれ規模も違えばコンセプトも違うわけですが、誰も着手したことのないテロ分野に進出するアクセプト・インターナショナルの活動内容は、エキサイティングで興味深く、目が離せません。つい応援したくなってしまう、私の“推し”団体です。

恥ずかしながら、私はアンバサダーになったばかりで、イベントの参加はおろかこのインタビューが初の参加です。今この文章をお読み頂いている皆さまの中には、もしかしたらスタートラインに立ったばかりの私と近しい方もおられるのではないでしょうか。

テロリストが武器を置き、対話をする…そんな世界への推し活を、一緒に始めませんか。


ご就任早々、インタビューや名刺での周知など、ご協力いただきありがとうございます。これまでお一人でも、平和のために何ができるかと真摯に向き合われてきたことが伝わってきました。これからは”チームアンバサダー”として一緒に活動できること、とてもうれしく思います!どうぞよろしくお願い致します。


インタビュー担当:田中基予美


【読者の皆様へ】
政府の意向に左右されない私たち独自の活動は、毎月1,500円から活動にご参加いただける「アクセプト・アンバサダー」をはじめとした皆様からのご支援があってこそ成り立っています。

皆様とともに、この日本から挑戦していくことができれば大変幸甚です。

アンバサダーの声