Vol.71 遠藤 洋之 さん
私たちの活動を継続的に支えていただいているアクセプト・アンバサダーの声を紹介する本コーナー。
「アンバサダーの声」第71弾は、DXやDEI、採用支援など幅広い分野で事業を展開する株式会社SAKURUGを設立し、代表取締役としてご活躍の遠藤 洋之(えんどう ひろゆき)さんです。
※DEI:Diversity(多様性)、Equity(公平性)、Inclusion(包括性)の略で、多様な人々がそれぞれの個性を活かし、誰もが公平な機会を得て活躍できる環境を作ることを目指す考え方。
遠藤 洋之さん、この度はインタビューへのご協力ありがとうございます!
まずは、バックグラウンドやご経歴を教えてください。
29歳の時に「ひとの可能性を開花させる企業であり続ける」というビジョンを掲げ、株式会社SAKURUGを設立しました。広告代理事業からスタートし、現在はDX分野での新しい製品や新しいサービスを開発、DEIや採用支援分野を渋谷、和歌山、福岡を拠点に運営しています。アフリカにも1-2年以内に進出予定です。
2018年には、若手起業家の世界的ネットワークであるEO(Entrepreneurs’ Organization、起業家機構)Tokyoの理事も務めました。他にもジャパンハートエバンジェリスト、CIB(千葉イノベーションベース)理事、WIB(和歌山イノベーションベース)、自治体によらない民間発行パートナーシップ証明Famiee、災害時緊急支援プラットフォームPEADなどの活動を行っています。また、現在までに世界120ヵ国を訪問し、その内アフリカは30カ国を巡りました。
そうしてアフリカの魅力に惹かれ、2026年にはアフリカ移住を予定しています。
▲シエラレオネにてAlaziの代表の下里さんと
様々な支援活動をされているとのこと、本当に素晴らしいです。
アクセプト・インターナショナルの活動はどのように知ってくださったのでしょうか?
経営者組織EOで、永井さんのお話をお聞きしたことが1番のきっかけです。そして、様々なNPO・NGOを見てきましたが、永井さんのチャレンジが最も壮大でご一緒したいと思えるビジョンだったからです。私自身がアフリカ各国を訪問する中で色々学んだこともあります。表面的でなく問題の本質、根源に立ち向かっている姿を見て尊敬しております。
我々の企業VISIONは「ひとの可能性を開花させる企業であり続ける」なのですが、永井さんは、まさにこれを体現されているなと。僕自身負けていられないなと刺激をいただく存在でもあります。
支援活動をされるようになったきっかけについて教えていただけますでしょうか。
幼少期に世界の貧困問題をよくテレビで見て関心がありました。あと小学生の時、ハゲワシが餓死寸前の少女を狙っている『ハゲワシと少女』(The Vulture and the Little Gir)という写真を見て、とてもショックを受けました。私自身、片親で父親に育ててもらいましたが、何不自由なく暮らせている自分は恵まれているんだ、世界にはいろんな困っている人がいるんだと思いました。その頃から、難民支援やPKO(平和維持活動)ってかっこいい!という印象を漠然ともちました。
ただ20代は自己成長にたくさんの時間を使ってしまい、世界の情報に疎くなってしまっていた時があります。実際に大学の卒業旅行以降10年ほど海外には行かない生活をしていました。今思い返してもあまりそこに興味関心を見出せていませんでした。ですが、東日本大震災やコロナの期間中、そして、自分の父親との死別を通して自分の生き方をしっかりと考える時間がありました。
そうした経緯で、今恵まれた環境にいる自分が世界中で困っている人をできる範囲で支援していきたいと考えるようになりました。幼少期、父に何かいいことをするといつも褒められていたこともあるかもしれませんね(笑)。無理はせず、できる範囲で、一緒にアクセプトさんを応援できたら嬉しいです。
▲ウガンダにてSUNDAの坪井社長らと
遠藤さんの原点となる大切な想いをお話くださり、ありがとうございます。
テロ・紛争解決に向けて必要なことについて、遠藤さんのお考えを教えてください。
いろんな国に足を運び、直接感じたことなのですが、民族、宗教、歴史など様々な要素が複雑に絡み合っているので、一言でこれが解決できると言えないのが紛争解決かなと考えています。ただ、そこで終わりではなく、たとえ、自分の世代で解決しなかったとしても、自分のできることをコツコツ積み重ね、次の世代につないでいくことが大事だと思っています。
アンバサダーになって良かったことや、今後アクセプト・インターナショナルに期待することはありますか?
アンバサダーになる前から応援はしていたのですが、やはり実際にいろんな活動やイベントに接する機会時間が増えると、自分の感情も非常に近くなり、より応援しようと思えます。私は海外に行くことも多いので、当然海外での活動には興味があります。ただし、素人なので、安全には充分に気をつけながらできる範囲の活動支援をしたいと考えています。
また、小さいながらも会社を経営しているので、法人との連携には非常に期待しています。
これからも、遠藤さんのアイディアやご経験等、ぜひ教えてください。
最後に、読者に向けてメッセージをお願いします!
アクセプトさんの活動は本当に尊いものです。しかし、それが自分とはすごくかけ離れたもののように感じてしまうかもしれません。
ですが、同じこの時代に起きている紛れもない現実です。
どんなことをしているのか聞いてみたい、見てみたい。社会について世界について知ってみたい。
ほんのちょっとした関心からスタートしてみると、自身の生活が豊かになるかもしれません。僕がまさにそうでした。
皆さんとても優しい方ばかりなので、ぜひお気軽にご連絡してみてください。
今回インタビューへのご協力いただき、ありがとうございました。
「世界の諸問題に対し、遠い未来の子どもたちも笑顔ですごせるようにと寄付から始めました」とのお話が、とても心に残りました。これからも、遠藤様が第一線で益々ご活躍されますように応援しております。
貴重なお時間とお話を、本当にありがとうございました。
インタビュー担当:田中基予美
【読者の皆様へ】
政府の意向に左右されない私たち独自の活動は、毎月1,500円から活動にご参加いただける「アクセプト・アンバサダー」をはじめとした皆様からのご支援があってこそ成り立っています。
皆様とともに、この日本から挑戦していくことができれば大変幸甚です。
アンバサダーの声
- 2025.10.27
Vol.71「様々なNPO・NGOを見てきたが、永井さんのチャレンジが最も壮大でご一緒したいと思えるビジョンだった」遠藤 洋之(えんどう ひろゆき) さん - 2025.07.13
Vol.70「日本の社会福祉とテロや紛争の解決、両方に共通して大事なのは、一人(孤独)にしないこと」森田 晴美(もりた はるみ)さん - 2025.07.10
Vol.69「日本のこころ“和”を体現しているアクセプト・インターナショナルを応援したい」井上 淳也(いのうえ じゅんや) さん - 2025.04.13
Vol.68「この団体を本当に信用していいのか不安もあり、スタートするのにも勇気がいりました」龍ノ 落志子 さん - 2025.04.06
Vol.67「ワンオペフルタイム主婦も社会課題に貢献できます!」石橋 あゆみ(いしばし あゆみ)さん - 2025.02.23
Vol.66「アンバサダーになってから、保護司として対象者への接し方が変わりました」 村瀬 貞律さん - 2024.07.24
Vol.65「加害者にも目を向けようとするアクセプトの理念は、他にはない唯一無二のもの」太田 貴也 さん - 2024.03.29
Vol.64「自分の正しさを押し付けて生活してきたかもしれないと反省」辻 芙実子 さん - 2024.03.27
Vol.63「これは無理だろうという限界は自分が決めてしまっている」城田 則子 さん - 2024.03.11
Vol.62「大きな成果に向けた積み重ねの一部に自分がなる」ナロック 悠耶 さん - 2024.03.02
Vol.61「世界はどう変わるのか、私が生きている間に見ることができればうれしいです」鈴木 幸恵 さん - 2024.02.13
Vol.60「活動に賛同している意思表示としてアンバサダーを続けています」倉持 光代 さん - 2024.02.11
Vol.59「一度何かのイベントに参加してみると自分なりの関わり方を見つけられるのではないかと思います」近藤 英一郎 さん - 2024.02.04
Vol.58「寄付をさせていただいていると思っています」中村 千絵 さん - 2024.02.04
Vol.57「自分にはできないからと諦めるのではなく、時処位に応じて協力できることを考えていけたらいいなと思っています」榊原 美紀 さん - 2024.01.27
Vol.56「無理だと決めつけずにやってみること。この事を実現している団体に、私の考え方も大きく影響を受けました」鈴村 修 さん - 2023.12.17
Vol.55「『少し応援してみよっかな』くらいの気軽さでアンバサダーをはじめてみる人が増えてくれればいいな 」南條 佑太 さん - 2023.06.25
Vol.53 「1人の力では解決できなくても、同じ思いを持つ人たちが集まると、いつかきっと大きな力になると信じて」 中尾 千恵子 さん - 2023.05.23
Vol.52「私自身も『対話』を探求していくために、アンバサダーとして関わることで学ばさせていただいています」高橋 淳さん - 2023.04.06
Vol.51 「永井さんとアクセプトが創る未来を私は見てみたい。できたらそこに、私も参加していたい」 福田 広恵 さん - 2023.03.19
Vol.50 「アクセプトのアンバサダーでいることが誇り」 桐林 千登勢 さん - 2023.01.29
Vol.49 「永井代表の『僕らはソマリアギャングと夢を語る』を読んだのがきっかけです」 前田 関羽 さん - 2022.09.17
Vol.48 「大きな事象であるからこそ、一人ひとりに目を向けて、必要なことを一つ一つ考えていく」 沖村 里咲 さん - 2022.07.31
Vol.47 「子どもに『戦争がなくならないのは仕方ない』とは言いたくない」 矢野 俊樹 さん - 2022.07.31
Vol.46 「アンバサダーになってみて支援を『継続する』ことの大切さを改めて感じている」 成澤 里恵 さん - 2022.06.12
Vol.45 「小学校時代にアメリカの同時多発テロを体験して以来、長い間モヤモヤした気持ちを抱え続けていました」 小出 彩音 さん - 2022.06.06
Vol.44 「何かできる時は手伝いたいし、何もできない時でも支援したい」 加藤 祥晃 さん - 2022.06.02
Vol.43 「『今なお聴かれていない、語られていない声は、どのようなものか』とより考えるようになりました」 小針 美紀 さん - 2022.05.22
Vol.42 「アンバサダーとして、アクセプトの中にいる人たちの信念や生き様のようなものを伝えていきたい」 浦野 真理 さん - 2022.04.17
Vol.41 「テロリストも同じ人間、必要なことをやる、という非常にフラットながら革新的な行動姿勢に惹かれて」 田頭 風子 さん - 2021.10.31
Vol.40 「自分のシステム開発の経験を活かして、IT面を中心にサポートをしてきました」 安達 知仁 さん - 2021.06.30
Vol.39 「『私でも出来る、否、私だからこそ出来ることがありそう』と思えたのはアクセプトだけでした」 賀来 沙樹子 さん - 2021.05.16
Vol.38 「アンバサダーになったのは、他国の若者の未来へつなげることができると思ったからです」 小川 利久 さん - 2021.04.10
Vol.37 「テロや紛争解決といった難しい課題は、大きな機関のみが対応できるものだと勝手に思い込んでいました」 坂本 眞一郎 さん - 2021.02.20
Vol.36 「前例が無い中で難しい課題に自分と同じもしくは若い世代の方が懸命に取り組んでいる姿勢に感銘を受けた」 中野 響子 さん - 2021.01.22
Vol.35 「テロと紛争による被害も、『機会損失』が発生していると私は捉えています」 小川 隆弘 さん - 2020.12.20
Vol.34 「世界中の人々が、自身の未来の可能性を広げる、『教育』や『学び』を受けられる機会を持って欲しい」 鈴木 悠甫 さん - 2020.11.18
Vol.33 「海外ならではのエピソードをアクセプトの皆さんと懇親会などで共有できることが楽しい」 篠原 祥 さん - 2020.10.14
Vol.32 「もっと日本人にも『テロリズム』を身近な問題として認識してもらうことが必要」 福嶋 浩嗣 さん - 2020.09.09
Vol.31 「『受け入れる』という価値観・アプローチをここまで実践に落とされている団体は、唯一無二なのかな」 八名 恵理子 さん - 2020.08.12
Vol.30 「最初にプレゼンを聴いた時、どういう形であれ応援したい、活動に貢献したいと心底思う何かがありました」 益田 大輔 さん - 2020.06.10
Vol.28 「元テロリストに対するイメージの変化をもっと多くの高校生たちに体験してもらいたい」 金田 和大 さん - 2020.05.06
Vol.27 「この活動が拡がったら国際協力の世界が大きく変わるのではないか。そんな気がして応援を始めました」 福西 浩樹 さん - 2020.04.10
Vol.26 「アンバサダー限定イベントに参加し活動内容を知ることができて、新たな知識も身についた」 芥川 駿太郎 さん - 2020.02.01
Vol.25 「アクセプトを通して、テロや紛争の問題についてまずは『知る』ことで新しい世界との接点が増えました」 ロミ さん - 2019.12.23
Vol.24 「アンバサダーになってみて、実際に横のつながりが生まれていることがいいな、と感じた」 中構 優花 さん - 2019.11.04
Vol.23 「団体のお手伝いがしたいという思いと同じくらい『自分のため』という感覚も強いかもしれません」 臼田 輝生 さん - 2019.07.30
Vol.21 「メンバーと近い距離で交流することに、自分自身刺激をもらってます」 宮崎 貴博 さん - 2019.06.14
Vol.20 「団体の成長を近くで感じられることが感慨深かったです」 岡本 明訓 さん - 2019.05.07
Vol.19 「既成概念や枠組みに囚われず、新たな時代を切り拓くために必要な反骨精神や気概があるのを感じます」 杉浦 かおり さん - 2019.03.30
Vol.18 「紛争で奪われる命を守りたい、現場を自分の目で確かめてすべきことを判断したい」 大塚 千宙 さん - 2019.02.15
Vol.17 「アンバサダーになってから、紛争関連のニュースがより目に止まるようになりました」 二茅 理穂子 さん - 2019.01.16
Vol.16 「アクセプトには、企業の発想を転換させる大きな役割があると思います」 篠原 雄之 さん - 2018.12.18
Vol.15 「ソマリアやケニア、インドネシアなどのアクセプトの活動地におけるテロと紛争の現状を知れた」 渋谷 和彦 さん - 2018.11.29
Vol.14 「悲しみを終え平和と幸せに向かう旅路を支える」 生田 チサト さん - 2018.10.31
Vol.13 「他のアンバサダーの方々とも交流する機会があることが面白いと思っています」 齋藤 悠太 さん - 2018.09.30
Vol.12 「開院したクリニックに西真岡アクセプト・インターナショナルクリニックと命名させて頂きました」 眞塩 一樹 さん - 2018.07.31
Vol.11 「メンバーの方々も、アンバサダーは身内だと言ってくれます」 三浦 紗織 さん - 2018.06.30
Vol.10 「今後は県内の教育機関にリーチできる講演やイベントの場を作れればと思います」 北添 春菜 さん - 2018.05.31
Vol.9 「アクセプトの現場での取り組みは、平和構築研究としても非常に興味深いものです」 本多 倫彬 さん - 2018.04.30
Vol.8 「医者になることはテロと紛争の解決に直接は繋がらないけど命を大切にする点では共通しています」 窪田 有希 さん - 2018.03.31
Vol.7 「NPO法人の共同設立にあたり、アンバサダーという立場から少しでも力になりたいと思いました」 栁瀬 惠介 さん - 2018.02.27
Vol.6 「会社の社会貢献部の責任者やボランティア活動を一緒にしている仲間たちにアクセプトの話をしています」 川北 麻衣 さん - 2018.01.30
Vol.5 「初めはアクセプトの活動内容をよく理解出来ていなかったので、ほんの気持ち程度の額でスタートしました」 小笠原 絢子 さん - 2018.01.21
Vol.4 「自分が経営している飲食店のメニューやHPにアクセプトの紹介文を載せています」 中島 拓也 さん - 2017.12.30
Vol.3 「アクセプトの活動に市民をどう巻き込むかという、自分の研究に関わる点でのアドバイスをしています」 矢部 航 さん - 2017.11.28
Vol.2 「『関心を持つだけでも立派な活動』という永井さんの言葉に押され、参加させていただきました」 鶴田 桂策 さん - 2017.10.19
Vol.1 「寄付で活動をサポートすることに加えて、メンバーの皆さんに会議室の貸し出しをしています」 田村 明宏 さん


