個人でできること
アンバサダー
の声

Vol.65 太田 貴也 さん

2024年7月23日


私たちの活動を継続的に支えていただいているアクセプト・アンバサダーの声を紹介する本コーナー。

「アンバサダーの声」第65弾は、俳優やライター活動をされている、太田 貴也(おおた たかや)さんです。


太田さん、インタビューへのご協力ありがとうございます!まずは、バックグラウンドやご経歴を簡単に教えてください。

私は今フリーで俳優やライターなどの活動をしています。高校3年の時から約2年間、芸能事務所に所属して俳優活動を始め、再現ドラマやCM、朗読劇などに出ています。ライターでは私自身が不登校の経験をしていたこともあって、不登校・ひきこもりをテーマとした新聞『不登校新聞』で自分自身の経験の記事執筆・著名人方の取材活動をしている他、特撮などをはじめとしたエンタメ関連についての記事執筆・本の制作協力をしています。

また、私はアメリカのシカゴに2歳〜9歳までいて、そこでは自然環境が豊かで一緒に遊べる友達も多く、楽しい日々を過ごしていました。


俳優やライターなど幅広く活動されているのですね!

では、太田さんがアクセプトのアンバサダーにご就任いただいた経緯やきっかけは何だったのでしょうか?

日本に帰国した後、環境が大きく変わってカルチャーショックを受け、同級生や先生から暴行や言葉による暴力などをされ、小学4年生の頃に不登校になりました。その後も中学から高校の間、断続的に不登校を経験しています。帰国子女ということもあって偏見の目で異端扱いされ、何度か転校も繰り返しましたが、どの学校でも罵声を言われ続けることも多かったです。こういった抑圧された反動で、攻撃的な行動に出ることが度々あります。

このような経験をして数多くの傷を抱えてきたので、暴行を加えられて大きな抑圧を受け、憎しみを生み出す連鎖や、自殺者も出るいじめ・不登校の問題はテロの構造とも被っていて、決して他人事ではないと思いました。アクセプトの活動などに取り組んでよりそう思い、それが強いきっかけでアンバサダーになりました。

▲幼少期に過ごしたシカゴでの様子


そのような辛い過去があったのですね。おっしゃっていただいた通り、憎しみの連鎖を生み出してしまうという点で、いじめ・不登校の問題はテロと似ている部分があるかもしれません。 。

そうしたご自身の経験も踏まえてアンバサダーになっていただいたわけですが、具体的にアクセプトのどのような活動に共感いただけたのでしょうか?

私は以前からテロや紛争に関連することに興味があったこともあり、その中で憎しみの連鎖といった負の連鎖をほどき、平和への活動に取り組んでいるアクセプトの姿勢に惹かれました。テロの被害者だけではなく、加害者にも目を向けようとするアクセプトの理念は、他にはない唯一無二のものだと思っており、代表の永井陽右さんをはじめ積極的に動いてるからこそ、注目を集めているのだと感じました。


まさに過去の経験があるからこそ、共感いただけたのですね。

そんな太田さんは様々なイベントにご参加いただいていますが、これまでどのようにアクセプトと関わってきたのでしょうか?

アンバサダーの活動としては、説明会や読書会などに参加してアクセプトのスタッフやアンバサダーと、ソマリアやイエメンに関するテロの知識・見解を深めています。また、テロの当事者の方と対話するイベントにも参加して自分の不登校・いじめの経験を自己開示しながら、お互いの価値観を共有しました。相互が認めて寄り添い、対話する大切さを実感し、紛争解決のためにも必要なことだと思いました。今後もこういった自分の過去の経験を生かしながらアクセプトに関わっていきたいと思っています。

▲ニューヨークを訪れた際の太田様


アンバサダーとしての貴重な機会をご活用くださりありがとうございます!今後もイベント等で意見交換ができればと思います。

それでは最後に、読者の皆様に向けて何かメッセージをお願いします!

今のご時世、日本の不校者数も約30万人を越えて過去最多になり、ソマリアやイエメン、そしてウクライナなど海外においても先行きが見えない世の中で生きづらさを抱えている人が多いです。そういった世の中だからこそ、1人1人が「自由」になり、お互いに尊重して支え合い、助け合うことを願ってアクセプトのアンバサダーになりました。これからも自分と同様な苦労をしている人のためにできることを1つずつ積み重ねていこうと誓っていて、同じような想いを持つ人が増えていくことを願っています。


太田さん、この度はご自身の経験を踏まえたテロに対する考えを共有くださりありがとうございました。

今後も、憎しみの連鎖をほどいていくため、私たちとともに歩んでいただけたら幸いです。


インタビュー担当:南部壮太郎


【読者の皆様へ】
政府の意向に左右されない私たち独自の活動は、毎月1,500円から活動にご参加いただける「アクセプト・アンバサダー」をはじめとした皆様からのご支援があってこそ成り立っています。

皆様とともに、この日本から挑戦していくことができれば大変幸甚です。

アンバサダーの声