Vol.63 城田 則子 さん
私たちの活動を継続的に支えていただいているアクセプト・アンバサダーの声を紹介する本コーナー。
「アンバサダーの声」第63弾は、長い間中学校で教員をされていた、城田 則子(しろた のりこ)さんです。
城田さん、インタビューへのご協力ありがとうございます!まずは、バックグラウンドやご経歴を簡単に教えてください。
子どもの頃、ガールスカウトでいろいろな人とキャンプで出会ったり、学生の時、YMCAからフィリピンにワークキャンプに行かせていただいたりしました。それらの体験から、知らない人との出会いや異文化体験を面白いと思っていました。その後長らく中学で音楽の教員をしていましたが、子育てと親の介護がひと段落したところでJICAのシニアボランティアとしてスリランカへ行き、2年の海外生活を通して、全く異なる価値観をいろいろな面で感じました。そんな経験から今は日本の人を含めて世界の人が本当に幸せになるにはどうすればいいのかということを考えるようになりました。
▲スリランカの学校での様子
これまでに海外でボランティアの経験もあるのですね!
では、城田さんがアンバサダーにご就任いただいた経緯や継続いただいてる理由についても教えていただけますか?
人を助けるボランティアの形は様々あり、生活、医療、教育など、私も少しずつ様々な活動をお手伝いさせていただいています。
しかし困った人を助ける団体は多いけれど、そもそも困った人を出さないようにしたい。それなのに戦争は止まらない、なくならない。人を殺すことが解決になっていないのに。でも、戦争を止めるためのこれという方法はない。政治家任せでなく戦争を止める方法はないのか。
そんなことを考えていたら、こちらの団体ではテロリストをテロリスト集団から抜けさせ、元テロリストが主体的に抑止の活動に参加できるまでにしてしまうというのがすごいと思いました。地道な活動ではあるけれど、負の連鎖ではなくて善の連鎖。世界をよくしていくのはこれだと思いました。
▲お孫さんとのツーショット
私自身もアクセプトの根本的な原因を解決するという考え方に共感してメンバーになりました。城田さんのおっしゃるように地道な活動ではありますが、アンバサダーの皆様と一歩一歩前に進んでいきたいです。
城田さんは、アクセプトの活動に共感してご寄付を続けてくださっていますが、その中で代表・永井やアクセプトから感じることや影響を受けたことは何かありますか?
永井さんに対しては、「こんなことやってるって嘘でしょう?」「えーっ、ほんとにやってるんだ。」「どうやってこんなこと思いついたの?」などと最初は思っていました。
著書を読んだら、南の島で出会った捕らえられた人と出会った時のエピソードなどを知ることができ、「なるほど」と結びつきました。罪を犯した人達とどう関わっていけばいいのか、じっと考えていたからそのアイデアが思いついたんでしょうね。また、そのアイデアに人を巻き込んで実行に移していく実行力も素晴らしいと思います。今は永井さんについては、日本人も元テロリストさえもひきつける力がある、超面倒見いいけれどちょっとガキ大将的なお兄ちゃんみたいな方かなと思っています。
アクセプトの活動に対しても、最初は「そんなことできないんじゃないか」と思っていました。そのため実際やっている活動にビックリしています。そんなアクセプトの姿から、「不可能はない」「これは無理だろう。という限界は自分が決めてしまっている。」と学びました。
まさに限界を決めなければ変わると信じて、今後も活動していきたいと思います。
では、アクセプトがこういった活動を続けていく上で、アクセプトに求めることは何かありますか?
まずは安全に長く活動を続けてほしいと思います。そして、こんなことが実際できているということを宣伝して、募金と協力者の輪を広げる。また、元テロリストにも、テロリストになりそうな人にも、誰でもこんな風に社会復帰できるよと広める。これらのことを今後も続けていってもらいたいです。
私も海外のボランティア活動に多少でも興味がありそうな人たちに対して募金に誘ってみたのですが、「募金しました」と返事をくれた人は結局一人だけでした。募金してもらうって難しいと痛感しました。
▲富士山に登頂
お知り合いの方にアクセプトをご紹介いただき大変ありがとうございます!私自身、日々広報の難しさを痛感しているところです。そんなところもアンバサダーの皆様と考えていきたいですね。
それでは最後に、読者の皆様に向けて何かメッセージをお願いします!
武器にお金を使うのではなく、テロリストを減らす、テロリストを救う、こんな活動にお金を使いたいと思いませんか。
危険な現場で実際に働く人が安全に活動できるように。投降する人への教育にはその人に適した方法でじっくりと取り組めるように。
武器による殺し合いより、安全と人にお金をかけましょう。これが平和な世界を創る1つの大きな手段にできると私は思います。みなさん仲間になってもらえませんか。一緒に応援しましょう。
城田さん、この度はアクセプト、そして読者の皆様への熱いメッセージをありがとうございました!
今後も、私たちとともに誰しもが平和の担い手となれる世界の実現に向けて歩んでいただけたら幸いです。
インタビュー担当:南部壮太郎
【読者の皆様へ】
政府の意向に左右されない私たち独自の活動は、毎月1,500円から活動にご参加いただける「アクセプト・アンバサダー」をはじめとした皆様からのご支援があってこそ成り立っています。
皆様とともに、憎しみの連鎖をほどいていくことができれば大変幸甚です。
アンバサダーの声
- 2024.07.24
Vol.65「加害者にも目を向けようとするアクセプトの理念は、他にはない唯一無二のもの」太田 貴也 さん - 2024.03.29
Vol.64「自分の正しさを押し付けて生活してきたかもしれないと反省」辻 芙実子 さん - 2024.03.27
Vol.63「これは無理だろうという限界は自分が決めてしまっている」城田 則子 さん - 2024.03.11
Vol.62「大きな成果に向けた積み重ねの一部に自分がなる」ナロック 悠耶 さん - 2024.03.02
Vol.61「世界はどう変わるのか、私が生きている間に見ることができればうれしいです」鈴木 幸恵 さん - 2024.02.13
Vol.60「活動に賛同している意思表示としてアンバサダーを続けています」倉持 光代 さん - 2024.02.11
Vol.59「一度何かのイベントに参加してみると自分なりの関わり方を見つけられるのではないかと思います」近藤 英一郎 さん - 2024.02.04
Vol.58「寄付をさせていただいていると思っています」中村 千絵 さん - 2024.02.04
Vol.57「自分にはできないからと諦めるのではなく、時処位に応じて協力できることを考えていけたらいいなと思っています」榊原 美紀 さん - 2024.01.27
Vol.56「無理だと決めつけずにやってみること。この事を実現している団体に、私の考え方も大きく影響を受けました」鈴村 修 さん - 2023.12.17
Vol.55「『少し応援してみよっかな』くらいの気軽さでアンバサダーをはじめてみる人が増えてくれればいいな 」南條 佑太 さん - 2023.06.25
Vol.53 「1人の力では解決できなくても、同じ思いを持つ人たちが集まると、いつかきっと大きな力になると信じて」 中尾 千恵子 さん - 2023.05.23
Vol.52「私自身も『対話』を探求していくために、アンバサダーとして関わることで学ばさせていただいています」高橋 淳さん - 2023.04.06
Vol.51 「永井さんとアクセプトが創る未来を私は見てみたい。できたらそこに、私も参加していたい」 福田 広恵 さん - 2023.03.19
Vol.50 「アクセプトのアンバサダーでいることが誇り」 桐林 千登勢 さん - 2023.01.29
Vol.49 「永井代表の『僕らはソマリアギャングと夢を語る』を読んだのがきっかけです」 前田 関羽 さん - 2022.09.17
Vol.48 「大きな事象であるからこそ、一人ひとりに目を向けて、必要なことを一つ一つ考えていく」 沖村 里咲 さん - 2022.07.31
Vol.47 「子どもに『戦争がなくならないのは仕方ない』とは言いたくない」 矢野 俊樹 さん - 2022.07.31
Vol.46 「アンバサダーになってみて支援を『継続する』ことの大切さを改めて感じている」 成澤 里恵 さん - 2022.06.12
Vol.45 「小学校時代にアメリカの同時多発テロを体験して以来、長い間モヤモヤした気持ちを抱え続けていました」 小出 彩音 さん - 2022.06.06
Vol.44 「何かできる時は手伝いたいし、何もできない時でも支援したい」 加藤 祥晃 さん - 2022.06.02
Vol.43 「『今なお聴かれていない、語られていない声は、どのようなものか』とより考えるようになりました」 小針 美紀 さん - 2022.05.22
Vol.42 「アンバサダーとして、アクセプトの中にいる人たちの信念や生き様のようなものを伝えていきたい」 浦野 真理 さん - 2022.04.17
Vol.41 「テロリストも同じ人間、必要なことをやる、という非常にフラットながら革新的な行動姿勢に惹かれて」 田頭 風子 さん - 2021.10.31
Vol.40 「自分のシステム開発の経験を活かして、IT面を中心にサポートをしてきました」 安達 知仁 さん - 2021.06.30
Vol.39 「『私でも出来る、否、私だからこそ出来ることがありそう』と思えたのはアクセプトだけでした」 賀来 沙樹子 さん - 2021.05.16
Vol.38 「アンバサダーになったのは、他国の若者の未来へつなげることができると思ったからです」 小川 利久 さん - 2021.04.10
Vol.37 「テロや紛争解決といった難しい課題は、大きな機関のみが対応できるものだと勝手に思い込んでいました」 坂本 眞一郎 さん - 2021.02.20
Vol.36 「前例が無い中で難しい課題に自分と同じもしくは若い世代の方が懸命に取り組んでいる姿勢に感銘を受けた」 中野 響子 さん - 2021.01.22
Vol.35 「テロと紛争による被害も、『機会損失』が発生していると私は捉えています」 小川 隆弘 さん - 2020.12.20
Vol.34 「世界中の人々が、自身の未来の可能性を広げる、『教育』や『学び』を受けられる機会を持って欲しい」 鈴木 悠甫 さん - 2020.11.18
Vol.33 「海外ならではのエピソードをアクセプトの皆さんと懇親会などで共有できることが楽しい」 篠原 祥 さん - 2020.10.14
Vol.32 「もっと日本人にも『テロリズム』を身近な問題として認識してもらうことが必要」 福嶋 浩嗣 さん - 2020.09.09
Vol.31 「『受け入れる』という価値観・アプローチをここまで実践に落とされている団体は、唯一無二なのかな」 八名 恵理子 さん - 2020.08.12
Vol.30 「最初にプレゼンを聴いた時、どういう形であれ応援したい、活動に貢献したいと心底思う何かがありました」 益田 大輔 さん - 2020.07.15
Vol.29 「テロリストや過激な思想を持った人を、かつては『加害者』として私は一面的にしか見ていませんでした」 猪熊 風友乃 さん - 2020.06.10
Vol.28 「元テロリストに対するイメージの変化をもっと多くの高校生たちに体験してもらいたい」 金田 和大 さん - 2020.05.06
Vol.27 「この活動が拡がったら国際協力の世界が大きく変わるのではないか。そんな気がして応援を始めました」 福西 浩樹 さん - 2020.04.10
Vol.26 「アンバサダー限定イベントに参加し活動内容を知ることができて、新たな知識も身についた」 芥川 駿太郎 さん - 2020.02.01
Vol.25 「アクセプトを通して、テロや紛争の問題についてまずは『知る』ことで新しい世界との接点が増えました」 ロミ さん - 2019.12.23
Vol.24 「アンバサダーになってみて、実際に横のつながりが生まれていることがいいな、と感じた」 中構 優花 さん - 2019.11.04
Vol.23 「団体のお手伝いがしたいという思いと同じくらい『自分のため』という感覚も強いかもしれません」 臼田 輝生 さん - 2019.07.30
Vol.21 「メンバーと近い距離で交流することに、自分自身刺激をもらってます」 宮崎 貴博 さん - 2019.06.14
Vol.20 「団体の成長を近くで感じられることが感慨深かったです」 岡本 明訓 さん - 2019.05.07
Vol.19 「既成概念や枠組みに囚われず、新たな時代を切り拓くために必要な反骨精神や気概があるのを感じます」 杉浦 かおり さん - 2019.03.30
Vol.18 「紛争で奪われる命を守りたい、現場を自分の目で確かめてすべきことを判断したい」 大塚 千宙 さん - 2019.02.15
Vol.17 「アンバサダーになってから、紛争関連のニュースがより目に止まるようになりました」 二茅 理穂子 さん - 2019.01.16
Vol.16 「アクセプトには、企業の発想を転換させる大きな役割があると思います」 篠原 雄之 さん - 2018.12.18
Vol.15 「ソマリアやケニア、インドネシアなどのアクセプトの活動地におけるテロと紛争の現状を知れた」 渋谷 和彦 さん - 2018.11.29
Vol.14 「悲しみを終え平和と幸せに向かう旅路を支える」 生田 チサト さん - 2018.10.31
Vol.13 「他のアンバサダーの方々とも交流する機会があることが面白いと思っています」 齋藤 悠太 さん - 2018.09.30
Vol.12 「開院したクリニックに西真岡アクセプト・インターナショナルクリニックと命名させて頂きました」 眞塩 一樹 さん - 2018.07.31
Vol.11 「メンバーの方々も、アンバサダーは身内だと言ってくれます」 三浦 紗織 さん - 2018.06.30
Vol.10 「今後は県内の教育機関にリーチできる講演やイベントの場を作れればと思います」 北添 春菜 さん - 2018.05.31
Vol.9 「アクセプトの現場での取り組みは、平和構築研究としても非常に興味深いものです」 本多 倫彬 さん - 2018.04.30
Vol.8 「医者になることはテロと紛争の解決に直接は繋がらないけど命を大切にする点では共通しています」 窪田 有希 さん - 2018.03.31
Vol.7 「NPO法人の共同設立にあたり、アンバサダーという立場から少しでも力になりたいと思いました」 栁瀬 惠介 さん - 2018.02.27
Vol.6 「会社の社会貢献部の責任者やボランティア活動を一緒にしている仲間たちにアクセプトの話をしています」 川北 麻衣 さん - 2018.01.30
Vol.5 「初めはアクセプトの活動内容をよく理解出来ていなかったので、ほんの気持ち程度の額でスタートしました」 小笠原 絢子 さん - 2018.01.21
Vol.4 「自分が経営している飲食店のメニューやHPにアクセプトの紹介文を載せています」 中島 拓也 さん - 2017.12.30
Vol.3 「アクセプトの活動に市民をどう巻き込むかという、自分の研究に関わる点でのアドバイスをしています」 矢部 航 さん - 2017.11.28
Vol.2 「『関心を持つだけでも立派な活動』という永井さんの言葉に押され、参加させていただきました」 鶴田 桂策 さん - 2017.10.19
Vol.1 「寄付で活動をサポートすることに加えて、メンバーの皆さんに会議室の貸し出しをしています」 田村 明宏 さん