個人でできること
アンバサダー
の声

Vol.73 安藤 黎 さん

2025年12月23日


私たちの活動を継続的に支えていただいているアクセプト・アンバサダーの声を紹介する本コーナー。

「アンバサダーの声」第73弾は、現役女子高校生の安藤 黎(あんどう れい)さんです。


安藤 黎さん、この度はインタビューへのご協力ありがとうございます!

まずは、バックグラウンドやご経歴を教えてください。

小学生の頃の中学受験を経て、現在は中高一貫の私立高校に通っています。

好きなことは音楽を聴いたり空や花の写真を撮ったりすることです。家で飼っているイモリと会話することが癒しになっています。(正確には私が一方的に話しかけてるだけですが…泣)

中学生の頃、不登校・うつ病になりしばらく勉強していなかったからか、いまは勉強できるということや家族へのありがたさを実感しています。まだ不登校もうつ病も完治したとは言えずつらいことや苦しいことも多々ありますが「頑張りたい」という気持ちを忘れずに過ごしています。

▲空の写真の中でも特にお気に入りの一枚


過去の経験を糧に日々歩まれている姿、とても素敵です。

早速ですが、アンバサダーになった経緯について教えていただけますか?

小学生の頃から周りに比べて“人の死”に敏感で、戦争に対して許せないという思いをずっと抱いてきました。そして高校生になって将来のことを考える機会が多くなり「紛争で苦しんでいる人たちを笑顔にしたい」という思いがより強くなりました。そこから紛争についてより知りたいと思い 「JICA PARTNER」の研修・イベント情報一覧を見て偶然アクセプトの活動説明会に参加しました。「働ける年齢になったら寄付をしたい」と思っていましたが、アクセプトの取り組みに感激し「寄付をするならここがいい」「少しでも早く寄付をして力になりたい」と思った私は直感と勢いですぐ親に相談しました。校則でバイト禁止、お小遣い制なので最初はやはり「将来自分のお金でやりなさい」と言われましたが、将来も紛争に関わる仕事をしたいと思ってる、どうしても紛争で苦しんでる人たちの力になりたいと言ったところ、お小遣いから寄付させてくれることに。私自身のお金ではないのに寄付を許してくれた両親には感謝してもしきれないです。


「お小遣いからでも、今すぐに寄付がしたい」。安藤さんの熱い気持ちが伝わってきます。

安藤さんにとって、テロ・紛争解決に向けて必要なことは何だと思われますか?

私はテロや紛争解決に向けて必要なのは助け合いと対話だと思っています。

助け合いで重要なのは“第三者の国(国際機関)同士の協力”だと思っています。紛争やテロは、当事者たちだけで解決するにはあまりにも難しすぎる問題です。だからこそ当事者以外からの支援が必要ですが、支援できるほどの力がある国は限られていますし、自国民を守るため、利益や社会情勢が大事なのも事実です。そして、そんな国のトップに立つのは優秀な方が多いのも事実だと思っています。そんな各国の優秀なトップたちが考え、話し合い、協力すれば、自国民を守りながら他国の紛争やテロの犠牲を減らすことも出来るのではないかと考えずにはいられないです。

もう一つが対話。これは本当にアクセプトの言葉をそのまま言うだけですが、紛争やテロで抱える憎しみや恨み、復讐、そんな感情は大切な人や生活が奪われたことで生まれた感情だと思っています。うつ病になったことのある私は、希望のない苦しさを知っています。だからこそ紛争やテロ に苦しみ、絶望し、憎しみで染まってしまった心に、対話を通して希望の光が差すことを心から祈っています。

▲一輪のバラから感じる生命


今後、アンバサダーとして挑戦してみたいことはありますか?

私の通っている学校では一部の生徒ではありますが学外活動報告・紹介ができるので、学校で紛争のことやアクセプト・インターナショナルの活動を話したいなと思っています。実際にいま学校の先生に相談中です。

正直、高校生などの若い世代は紛争を含めた国際問題に関心が薄くなりがちですし、勉強や部活、自分のことで手一杯な人がほとんどです。ですがそんな手一杯の日々を送り、テストや受験に追われているいま、その日々は決して当たり前ではない、かけがえのないものだと知ってほしい。当たり前だと思っていた日常が、爆弾やミサイルの音とともに壊されることもあると、知ってほしい。そんな思いを伝えたいな、と思っています。


最後に、読者に向けてメッセージをお願いします!

高校生だとできることは限られていますが、アンバサダーとして、まずは 紛争のことをたくさんの人に知ってもらいたいと思っています。もちろん寄付に繋がるのが一番ですが、紛争で苦しみ、平和を願う人々がいるということを頭の片隅にでもいいから覚えていてほしいと願い、活動していきたいです。

とても長くなってしまいましたが、ここまで読んでくださって本当にありがとうございました。


大切なご経験と想いを勇気を振り絞って伝えてくださり、本当にありがとうございました。

心強いメッセージに、終始心打たれました。安藤さんだからこそ実現できること、伝えられることが、これからもたくさんあるんだろうなと感じています。お会いできて、とってもうれしかったです。


インタビュー担当:田中基予美


【読者の皆様へ】
政府の意向に左右されない私たち独自の活動は、毎月1,500円から活動にご参加いただける「アクセプト・アンバサダー」をはじめとした皆様からのご支援があってこそ成り立っています。

皆様とともに、この日本から挑戦していくことができれば大変幸甚です。

アンバサダーの声