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ナイジェリアにおける国内避難民の子どもを対象とした
アートセラピー実施のお知らせ

こんにちは。 ケニア長期滞在中のケニア事業部長・山崎です。

本日は先月のナイジェリア出張の様子をお伝えします。 主な目的は「国内避難民キャンプにおけるアートセラピーの実施」です。

ドゥルミ国内避難民キャンプには、ナイジェリア北東部で猛威を振るうイスラム過激派組織「ボコ・ハラム」の影響を逃れてきた人々が暮らしています。私たちはここで、5歳から15歳の子どもたちを対象に現地の若者リーダーとアートセラピーを実施しました。

アートセラピーの目的は、過去のつらい記憶や楽しい思い出を絵として表現・解放することで、心に抱えたトラウマを軽減することです。
多くの子どもたちは、かつて住んでいた村の情景や家族を描いてくれました。しかし、50人中10人の子供たちが描いたのは、「銃」でした。その数は5人に1人です。ボコ・ハラムの影響の根深さを象徴している悲しい現実です。

私自身、ショックを隠せませんでしたが、ある一人の男の子は、「ボコ・ハラムをどうにかしたい」という想いを僕に話してくれ、ある女の子は、「先生、ありがとう!」とキャンプの外まででてきて私たちにお礼を言ってくれました。

2時間ほどのプログラムでしたが、彼らの中にあるトラウマを少しでも解放する有意義な機会となり、また、共にプログラムを運営した若者リーダーたちは、キャンプへの継続的な支援について話し合うなど、今後に向けた明るいきっかけをつくることができました。

普段はギャングやテロリストと言った紛争当事者を対象に実施する私たちですが、現地のユースリーダーの協力のもと国内避難民のみなさんと向き合った経験は、今後の活動の糧になるとも痛感しております。

【御礼】
今回のアートセラピーは、支援者の方が実施してくださったファンドレイジング企画「イスラム過激派組織ボコ・ハラムによって故郷を追われた避難民にメンタルケアを!」により実施されました。この場をお借りして、ご支援いただいた皆さまに心より御礼申し上げます。

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