なぜグローバルな犯罪の加害者の社会復帰は難しいのか?
2011年、日本の商船を襲撃したソマリア海賊の事件が報じられました。突然の報道だったこの一連の出来事は、日本社会を震撼させましたが、発生の要因や、日本で服役することになった実行犯の動機や背景を考えたことはあるでしょうか。
東アフリカで現在も紛争やテロが続く不安定な国ソマリアでは、数年前まで海賊行為が深刻な社会課題となっていました。生計を立てるため、ハイリスクだが莫大な収入を得るために、犯罪に手を染めてしまう若者があとを絶ちませんでした。
こうした中で国際的にもソマリアの社会においても、海賊へのイメージは駆逐の対象とされ、厳しい対策が取られています。海賊行為の件数は近年で劇的に減少しましたが、海賊行為に関わってしまった若者たちは、家族やコミュニティから孤立し、社会復帰が困難な状態に置かれています。
お申込みはこちら(外部サイト/PassMarket)
(申込締切:2023年5月31日(水)19時)
また、ソマリアでは紛争やテロが続いており、若者が海賊行為に走ってしまう原因となっている社会の課題は未だ解決されていません。
このように、加害者に対する偏見や憎悪が膨れ上がってしまうと、その背景にある課題の本質を見失ってしまい、彼らの社会復帰の機会を阻み、結果的に問題の解決が遠のくリスクに繋がります。
グローバル化が進む中で海賊や加害者へのイメージを形成する私たちひとりひとりが、立ち止まってこの問題を考えるために、この度複雑な海賊の問題を歴史および解決に向けた実践の双方向から学ぶ機会を創りました。
グローバルな犯罪の問題に対する平和的なアプローチの可能性について真摯に考え、平和の実現に向けて皆様が行動するきっかけとしていただけたら幸いです。
▼講義のトピック
●海賊の歴史
・歴史を通して変遷を遂げてきた海賊の機能とイメージを見ます。
●グローバルな犯罪としての海賊への国際社会の対応
・現代社会が直面するグローバルな犯罪としての海賊行為の及ぼす影響や、それに対する国際的な対応をご紹介します。
●グローバルな犯罪に加担した人をどう捉えるか
・海賊行為など、国際的に解決が難しいとされる犯罪の加害者になってしまった人たちの、更生・社会復帰の難しさを考えます。
●私たちのアプローチ
・いわゆる加害者一人ひとりとの対話を通した平和的かつ長期的なアプローチを、ソマリアのケースを通してお伝えします。
※講座の中では、質疑応答や感想共有の時間を設けています。ぜひ率直なご感想をお話しください。
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(申込締切:2023年5月31日(水)19時)
▼実施概要
▷日時:2023年5月31日 (水) 19:30~21:00(19:25〜受付)
※なお、10分程度延長の可能性があります。
▷参加費:2,000円
※当講座の収益は、アクセプト・インターナショナルが世界各地で支援する紛争当事者の脱過激化・社会復帰事業に充てられます。
▷実施方法:Zoomを用いたオンライン開催
※お申込みいただいた方に参加用URLをお送りいたします。
※当日ご欠席された方には期限付きの録画データを共有いたします。
▷定員:30名(最小催行人数:6名)
※定員になりましたら締め切りますので、お早めにお申し込みください。
※最少催行人数を下回る場合は、イベントが中止となる場合がございます。
※当日やむを得ずキャンセルされる場合は、イベント開始1時間前までにdialogue@accept-int.orgにご連絡いただけますと幸いです。
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(申込締切:2023年5月31日(水)19時)
▼登壇者紹介
◎高橋 みづき
アクセプト・インターナショナル海外事業局職員。 大学在学時より当法人の前身団体にてソマリア人非行少年の社会復帰支援、ナイジェリアのテロ組織からの脱退促進事業に従事。現在はソマリア・イエメン・ケニアにおける元テロリストの脱過激化・社会復帰支援に携わりながら、日本国内で学生〜大人と紛争地の元テロリスト/海賊を繋ぎ対話を促す啓発事業などをリード。London School of Economics and Political Science 紛争研究修士課程修了。