パレスチナにおける取り組み
紛争当事者を含めた新たな和平プロセスに繋がる対話の場の構築
2023年10月以降、パレスチナの若者たちや現地の支援団体・NGOなどとの対話や議論を重ねてきました。これらを通じて、紛争当事者において、年長の政治指導者に比べて若者は柔軟性があり、現在の厳しい状況下でも新たな視座を持って対話に参加する意欲を示していることや、歴史的にも現在においても、パレスチナとイスラエル、またパレスチナ内部でも、様々な交渉や合意の場への参加は男性の年長の政治指導者に限定され、若者と女性が対話と和平プロセスにおいて声をあげる機会が極めて少ないということを改めて認識してきました。
これまで行われてきた数々の停戦合意や和平交渉への失意と怒りが渦巻く今日だからこそ、若者たち主導の新たな対話の場を創るべきだと私たちは考えています。具体的には、世界各地で対話のためのセッションを開き、パレスチナの紛争当事者の若者リーダーを中心に、和平交渉や紛争解決の専門家の協力も得ながら、より意味のある合意やその実施について対話を深めていきます。日本のNGOとしての信頼性や、仲介者としての役割を積極的に活用していきます。
ガザへの緊急人道支援
急速に悪化するガザの人道状況を受けて、現地のNGOや地域社会の人々と協力し、人々の命や生活を守り改善する支援を行っています。例えば、長引く避難生活の中で、人々の生活状況や衛生環境の悪化による感染症の罹患などのリスクに対し、ガザ内の避難シェルターでの清掃・消毒活動、医療センターの設置、安全な飲料水の配布、感染症予防のための啓発活動などを実施しています。避難シェルターに住まう人々や紛争当事者の若者たちとともにこうした取り組みを進め、人々の間での信頼関係の回復や、若者を含む人々のレジリエンスの向上にも取り組んでいます。(北部ガザの情勢悪化により2024年10月31日現在調整中)