国際規範制定における取り組み
国際規範制定に向けたアドボカシー活動の実施
これまで見過ごされてきたYANSAGの存在、そして彼ら彼女らの権利やエンパワーメントに関する国際的な認識を高め、国際規範制定に向けてより多角的な議論ができる場を創っていくことを目的として、国際的な会議・シンポジウムを実施しています。会議では日本政府や他国の政府、国連機関などといったアクターも巻き込みつつ、専門家や実務家、政府関係者だけでなく当事者であるYANSAGも参加し、彼ら彼女ら自身が平和構築に携わることのできる機会を創っています。
また、これまで培ってきたネットワークやYANSAGに向き合い続けてきた一貫した経験を生かし、世界の様々な国や地域にいるYANSAGの実態や抱える課題、彼ら彼女らが平和の担い手になるための可能性や必要な支援ニーズを把握することを目的とした証言収集を実施しています。テロや紛争といった暴力に加担してしまった経験を持つ彼ら彼女らだからこそ、今そうした組織にいる若者や国際社会に伝えることのできる力強い想いやメッセージを受け止め、国際社会へと発信していきます。
Global Taskforce for Youth Combatants(GTY)の設立
YANSAGの権利やエンパワーメントに関する国際規範の制定に向けた具体的な議論を国際的に喚起することを主導する運動体 Global Taskforce for Youth Combatants (GTY) を設立しました。GTYでは、各国のYANSAGたち、関連する分野の専門家や実務者、テロや紛争の犠牲者などをメンバーと共に、グローバルなアドボカシー・啓発活動、世界各地にいるYANSAGの証言収集、国際的な会議の開催、国連安全保障理事会や国連人権理事会などの場においてYANSAGの権利やエンパワーメントに関する決議採択に向けた提言文書や規範の条文作成、などを行っています。
GTYのwebサイトはこちら:https://gt4y.org/
YANSAGが平和の担い手となるためのエンパワーメントプログラムの開発・実施
YANSAGへのインタビューで集めた証言や、これまで私たちが培ってきた知見を踏まえ、彼ら彼女らがそれぞれの国や地域コミュニティで平和の担い手となる上で抱える特有の課題やニーズを分析し、包括的なエンパワーメントのためのプログラムを開発・実施しています。アクティブな紛争地や刑務所・社会復帰キャンプなど、各地の状況や環境に沿った柔軟性の高いプログラムを、各国の教育機関、各種スキルやエンパワーメントに関する支援を行う専門機関や組織と連携して進めています。