いつも温かなご支援をいただき誠にありがとうございます。
本日はパレスチナの若手リーダーによる対話会合について、現場の様子がわかる動画とともにお伝えいたします。
なぜ今、新たな和平プロセスなのか
イスラエルによるガザ地区への攻撃により、すでに5万人以上が命を落としたと報告されています。現在も恒久的な停戦に向けた国際的な努力が続けられていますが、こうした中だからこそ、私たちは新たな和平プロセスが必要だと考えています。
パレスチナ・イスラエル間の和平に関しては、1993年のオスロ合意をはじめとしてこれまでも取り組みがなされてきました。しかし、こうした和平に向けた対話や交渉は主に年長の政治指導者が主導してきており、女性を含む若者、そして重要な紛争当事者や組織が排除されてきました。
そうした背景や、合意自体が抱えていた問題もあってオスロ合意は破綻しパレスチナ内部の分断や不信も深まるなど、有効かつ持続的なパレスチナ和平への見通しは立っていない状況が続いていました。

だからこそ、恒久的な停戦に関する国際的な取り組みと並行して、まずパレスチナ内部の分断を乗り越え、団結して新たなアプローチを創っていく取り組みが必要だと考えるに至りました。
そのために、これまで政治に参加できていなかった組織を含め、パレスチナの主要政党や市民社会などから若手リーダーを呼び込み、対話の場を構築してきました。私たちが「新たな和平プロセス」と呼んでいるものは、こうした場づくりを通じた分断の修復、そして真に統合された若者主導の新たなアプローチの構築に他なりません。
現状、パレスチナの和平プロセスは確たる見通しが立っていない段階だからこそ、日本のNGOとしての立場や平和構築における豊富な経験を活かして、私たちが新たな道筋を創っています。さらに、年長の政治指導者からも賛同を得て実行しており、各組織から正式に抜擢された若手リーダーたちが参画していることも大きなポイントです。
4月初旬の対話会合
中東某国で4月初旬に実施した3日間にわたる対話会合では、これまでよりもさらに多くの組織や政党、市民社会からの参加を取り付けることができました。事前の調整では「あの組織は呼んでほしくない」といった声も挙がっていましたが、丁寧に説明をし、包括的な場を実現することができました。
多くの人が関わりたがらない対象をも巻き込んでいくことは、より本質的で持続的なプロセスを実現するために必要不可欠です。何よりそうした視座は、武装勢力に関わる若者と向き合ってきた私たちアクセプト・インターナショナルの強みでもあります。
会合では、参加者ごとに意見や立場が異なる事実を受け入れ・受け止め、その上で共に乗り越えていくことの重要性についても認識を合わせました。
激論もありましたが、最終的には「パレスチナの団結に向けた若者の実行委員会(Palestinian Youth Committee for Unity)」が発足するなど、画期的な合意につなげることができました。
以下の動画では、対話会合の様子に加え、参加者からのコメントをまとめています。ぜひご覧ください。
このような対話会合では、会合以外の時間を共にすることも大変重要です。非公式な対話の場でも意見を交わし、分断を乗り越えていくための関係性をつくることにも繋がるからです。
開催場所にもよるものの、参加者の旅費や会場費などで1回あたり300万円〜400万円(人件費は含まず)がかかる取り組みではありますが、皆様からの気高きご寄付をもとに実現できることを大変誇りに思います。
今後もこうした取り組みを継続・発展させ、若手リーダーたちがパレスチナの未来を創っていくために、是非とも日本からの温かなご寄付をいただければ幸いです。
キャンペーン終了まであと3日。残り116名のご参加が必要です。最後まで何卒よろしくお願いいたします。