パレスチナ特設ページ|NPO法人アクセプト・インターナショナル

憎しみの連鎖をほどく 日本から、あなたとともに

issue

長期化、そして激化する
パレスチナ問題

80年近くにわたる武力紛争や占領といった問題が続く中、2023年10月7日以降、パレスチナ情勢はさらに混迷を極めています。
2025年1月19日に停戦合意が発効しましたが、3月18日に停戦が破られるなど、依然として状況は極めて深刻です。

特にガザ地区でのパレスチナ人の死者数は、
少なくとも5万人を超え
多くの女性や子ども
も犠牲になっています。

こうした中、ガザ地区における緊急人道支援がなされていますが、
新しい視座や視点をもって新たな和平プロセスを見出す取り組みは不足しています。

というのも、これまでのパレスチナ・イスラエル間やパレスチナ内の
交渉や対話は年長の政治指導者らに主導されてきました。

そこでは、今後の社会や平和の実現において大きな役割を担う
女性や若者の参加は極めて限られてきました。

また、これまでの和平プロセスでは
重要な紛争当事者が参加していませんでした。

だからこそ、ここからの和平プロセスにおいては、
紛争当事者を含む若者たちが
平和の担い手として新たなプロセスを構築すること

が求められています。

  • ※1 Created by modifying “Demolished Community” (© The Advocacy Project, 2011 (CC BY-NC-SA 2.0))
  • ※2 Created by modifying “Damage in Gaza Strip during the October 2023 - 02" (© WAFA in contract with APAimages, 2023 (CC BY-SA 3.0))
OUR APPROACH

私たちは、若手リーダー主導の新たな和平プロセスを創るとともに、
彼ら彼女らと連携して緊急人道支援などの取り組みを行います。

これにより、これまで取り残されてきた若者たちを起点とした
和平の実現への足掛かりを築いていきます。

①紛争当事者を含めた新たな和平プロセスの構築

対話会合
これまでに中東各国でパレスチナの若手リーダーたちとともに対話会合を実施してきました。対話の中では「国際社会で仲間を増やす方法を知りたい」「パレスチナ人の間の和解について考え、新たなプロセスを始めたい」など、さまざまな意見や問題意識が出されています。

現在はさらに多くの政党から若手リーダーの参加を呼び込むとともに、市民社会などで活躍する若者たちも含めて対話を行っています。また参加者の半数は女性の若手リーダーになるようにし、新たな和平プロセスを促進しています。
和平プロセス促進のための研修
多様な研修を通して、若手リーダーの能力を強化しています。これまでにも国際法の専門家を招いて、国際法の視座からの問題点や解決に向けた具体的な行動などについて講義と議論の場をつくってきました。また、アルジャジーラやトレド国際平和センターなどの国際的な組織や大学などの研究機関とも連携しつつ、紛争解決、平和構築、交渉、メディア戦略などに関する研修をも実施しています。

②ガザへのさらなる緊急人道支援

国連や他のNGOなどとも調整しつつ、ガザの避難民キャンプにて今まさに脅かされる命を守るための緊急人道支援を行っています。例えば、キャンプは過密状態にあり感染症が拡大しやすい状況にあるため、石鹸、シャンプー、洗剤、歯ブラシ、生理用品などを配布して衛生環境の改善を目指すとともに、啓発活動を実施しています。

また、イスラエル軍による激しい攻撃で多くの井戸が破壊されていることから、給水支援も実施しています。

こうした緊急人道支援の内容や実施の方法については、若手リーダーたちによる和平プロセスの中で出てきた新たな課題や提案も踏まえて検討することで、援助関係者だけによる支援ではなく実際のパレスチナの人々の視座も組み込まれるように工夫しています。
vision

戦後80年を迎える2025年。
世界の紛争解決・平和構築において、日本人だからこそできることがあると信じています。

これまで培ってきた紛争地の最前線での経験や知見を活かして、
ここ日本から、パレスチナにおける新たな和平へ向けたプロセスを支えていきます。

WHY ACCEPT

約14年の活動を通して、紛争解決・平和構築につながる革新的なアプローチを
日本発で生み出してきました。

パレスチナ和平の実現に向けても、
私たちだからこその強みを活かして挑戦しています。

  • 紛争にかかわる当事者が持つ
    ユニークな可能性に着目

    紛争当事者を脅威とみなすのではなくむしろユニークな可能性を持つ人と捉え、彼ら彼女らが平和の担い手となるための取り組みを行うことで、平和への循環を生み出してきました。

  • 極めて難しい環境下での豊富な
    交渉・対話の経験

    ソマリアやイエメンといった紛争地の最前線において、軍や情報機関・武装勢力などとの交渉・対話を重ねてきたとともに、非常に難しい分野で様々な前例と確かな成果を生み出してきました。

  • 緊急人道支援を超えた
    和解・和平への視座

    紛争当事者を巻き込んだ緊急人道支援や地域社会との対話セッションなど、紛争中であっても和解・和平に繋げていく新たなアプローチを確立してきました。

recommendations

多くの期待が寄せられています

平和構築ファシリテーター
ニマラ・ハルーフェ さん

これまで15年以上パレスチナの若者や女性を対象に平和構築の取り組みを行ってきました。パレスチナではイスラエルの占領によって多くの問題があり、若者たちも可能性を活かせず取り残されてきました。さらに同じパレスチナ人の間でも立場や考えは異なり、分断しているのも事実です。だからこそ、立場や見解を超えてパレスチナの若手リーダーたちが結集し、パレスチナの未来を考え、共に行動していくことが今必要です。今回のアクセプト・インターナショナルによる取り組みを心から応援しています。

パルシンク代表
オマル・シャバン さん

私はガザ地区のシンクタンクの代表で、これまでにスイス政府と共同でハマスとファタハといったパレスチナ政党間の対話の場をつくる取り組みを行ってきました。今回のアクセプト・インターナショナルによる取り組みに心から賛同を表明したいと思います。今日の分断された社会で、理解を育み、和解することは最も重要なことです。若者たちによる新たな和平プロセスは、傷を癒し、平和に繋がる団結を促してくれるでしょう。日本が先の戦争で困難を乗り越え、復活し、繁栄した経験はパレスチナの人たちを多いに支えてくれるものだと信じています。

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)保健局長
清田明宏 さん

今回の対話の開催に深く敬意を表します。私たち国際社会は、これまでガザの人々を守りきれず、支援の枠組みも機能しませんでした。この失敗を率直に見つめ直すことが必要です。そのためにも、若い世代が過去の過ちの原因を見つめ、未来への希望を語り合い、長期的な対話を始めることが重要です。取り組みに心より感謝します。

防衛大学校名誉教授
立山良司 さん

中東和平実現の道はもう長い間、見えていません。背景には多くの要因がありますが、パレスチナ社会が政治や価値観などでさまざまに分断されていることも大きな理由です。分断を乗り越えることは容易ではありませんが、若い世代が意見をぶつけ合うことで、初めて自分たちの未来が見えてくると思います。対話を通じ、パレスチナの若者たちが新しい未来を切り開くことを大いに期待しています。

Message

今こそ新たな希望の対話を

私はパレスチナの専門家ではありません。しかし、紛争解決と平和構築においては最前線の実務者でありプロです。危険、金にならない、共感できない、前例がないなどの理由から、取り残され続ける問題に対して真正面から向き合ってきました。そして、紛争当事者という多くの人が関わりたがらない・関われない人々との対話や交渉を一貫して行ってきました。

こうした私たちだからこそ、パレスチナにおいてもやるべきことがあると考えるに至りました。こうした私たちだからこそ、信じて話を聞いてくれ期待を寄せてくれる人々がいました。だからやるのです。

センシティブさ故にどうしても説明が抽象的になってしまう箇所が多々ありますが、誇り高きパレスチナの若手リーダーたちやパレスチナの専門家の方々と共に挑戦して参ります。こうした挑戦を日本からできることは私の誇りです。どうか温かなご支援を何卒よろしくお願い致します。

代表理事 永井 陽右

代表理事 永井 陽右

ambassador

このような独自の取り組みを支えているのが
アクセプト・アンバサダーです

「アクセプト・アンバサダー」とは?

月1,500円(1日約50円)からの継続的なご寄付で
私たちの「同志」としてご参加いただける制度です。

毎月の活動報告や特別イベントにご招待させていただくほか、
現地とのメッセージ交換などにも関わっていただけます。

政府の意向に左右されない継続的なご寄付で、
和平の実現に向けた長期的な取り組みを支えていただければ幸いです。

本取り組みにかかる経費の一例

1回あたりの対話会合および研修のための費用(参加者の居住地から対話会合開催地までの往復航空券、宿泊費など)
※オンラインを含め2ヶ月に1回程度開催
1回あたり
300〜400万円
食料配布(ガザにおける400世帯を対象に1週間の食料を支援) 500万円
給水支援(ガザにおける1000世帯を対象に30日間の飲料水を支援) 500万円

※上記の経費には人件費は含まれていません。

voices

アンバサダーとして
ご支援いただいている皆様の声

奥田彩花さん20代・会社員・大阪府

これだけ発達した社会でなぜ紛争は終わらないのかと常々思っていました。 危険と隣り合わせの現場で、憎しみや絶望を抱える若者に手を差し伸べ続ける姿に勇気をもらいます。 長年支援する中で、社会復帰を果たす人が増え、パレスチナまで活動の幅が広がるのを見て、平和への道のりを着実に歩んでいるのだと希望を感じます。

高橋宏太さん30代・会社員・佐賀県

代表の永井さんやスタッフの皆さんの熱意に共鳴し、アンバサダーになりました。彼らは、命を懸けてパレスチナ問題をはじめとした深刻な問題に取り組み、和平に向けた無限の可能性を追求しています。私もこの活動を支えることで、微力ながら平和な社会の実現に寄与できたらと考えています。

関口明子さん50代・公務員・神奈川県

「誰一人取り残さない」ために、進み続ける強き心と信念をもった団体。どんな人とも対話を根幹に、相手をまず受け入れるその姿勢と活動に心動かされました。新たなパレスチナの和平構築へむけて挑むアクセプトをこれからも応援し、ともに歩んでいきたいと思いました。

南條博さん60代・医療職・秋田県

共にパレスチナ和平への道を切り拓く、独創的でグローバルなアクセプト・インターナショナルの活動は、私の希望であると素直に思えます。高い志を持った若者たちが、人生をかけて紛争地の課題解決に取り組んでいる。私はそんな彼らと寄付を通じて繋がっていたいと思っています。

NPO法人アクセプト・インターナショナルについて

国内外で憎しみの連鎖といった負の連鎖をほどくことを目指して、2011年の創設以来、ニーズが非常に高いにも関わらずやり手がいない地域・分野・対象に向けて取り組みを実施してきました。

海外では、主に紛争に加担した若者が平和の担い手となるための支援や、地域社会への緊急人道支援および和解や和平に向けた取り組みに加え、世界中の紛争当事者が暴力から離脱するための国際規範の制定に向けた国際アドボカシー活動などを行なっています。

また、日本国内においては一般向けの啓発事業に加え、特に取り残されがちなイスラム教徒を中心とする在日外国人への生活支援・相談支援や、犯罪に巻き込まれた特に深刻な少年・少女への包括的な社会定着支援などを展開しています。

月1,500円~今すぐ寄付で支援する