私たちが活動を行うイエメンですが、馴染みのある方は多くないかもしれません。
なぜイエメンで活動を行うのか?疑問に思った方もいるのではないでしょうか。
私たちは”社会から特に取り残された課題”に対して支援やアプローチを行っています。9年にもわたって紛争が続いており、国際社会からの支援が不足しているイエメンはまさにその一つです。特に、私たちが活動を行うタイズ県やマアリブ県は紛争の最前線にあります。
深刻な人道危機にあるイエメンですが、その根本的な原因は終わらない武力紛争にあります。紛争が発生すると、食料や水、医療の確保などの人道支援が必要になりますが、同時に取り組むべきは紛争の根本的な要因にアプローチする活動だと私たちは考えます。
その一つが戦争捕虜に対する支援です。しかし、戦争捕虜へのアクセスはそもそも難しく、さらに危険を伴うことから、この問題に取り組む人はほとんどいません。加えて、共感や理解を得づらいために、資金調達も課題となります。
*私たちが実施する社会復帰プログラムの様子。TBS系「報道特集」はこちらからご覧いただけます。
一方で、今やイエメン政府側が収容するフーシ派の戦争捕虜は数千人にもなり、政府側の担当高官もどう彼らを扱うか、頭を悩ませています。イエメン国内では、戦闘員だった捕虜に対する社会復帰の仕組みが整っていないことも彼らの処遇を考える上で、大きな障壁となっています。
そこで私たちは、ソマリアを中心にいわゆるテロ組織の投降兵や受刑者の脱過激化や社会復帰に取り組んできた経験を最大限に生かし、イエメンで戦争捕虜の方々がもう武器を持たなくてよい生き方を叶えるべく活動していきます。
非常に難しい問題ではありますが、他にやり手がいないからこそ、脱過激化と社会復帰に強みを持つ私たちが、率先して取り組みを行なっていく必要があります。
これまでも困難な状況の中で成果を生み出してきた私たちだからこそ、700名の戦争捕虜への取り組みも必ず実現させていきます。彼らが社会に戻るために必要なケアカウンセリングや職業訓練を行うためには、まだまだ資金が必要です。
共感されづらい問題ではありますが、イエメンの和平の実現に欠かせない取り組みです。どうか皆さまのご支援のほど、よろしくお願いいたします。
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