緊急時の水、感染症、家畜|NPO法人アクセプト・インターナショナル

ウクライナ危機がもたらす新たな緊急事態を防ぐ。
26万人が亡くなった“大飢饉”を繰り返さないために。
ソマリア2022大干ばつ
緊急支援プロジェクト

緊急時の水、感染症、家畜

いつも大変お世話になっております、NPO法人アクセプト・インターナショナルソマリア緊急支援チームです。日頃からのご支援に心から感謝申し上げます。

ソマリア中部で展開している私たちの緊急支援について、これまでの新着情報では食料の配布などを中心にご説明してきました。本記事では、緊急時に必要とされる水と医薬品の提供についてご報告いたします。

ソマリアではおよそ3年連続でまともに雨が降っておらず、水の価格も急騰していることから貧困層の方々は特に厳しい状況に直面しています。

水不足によって発生する重大な問題は、脱水症状だけでなく、下痢やコレラ、はしかなどの流行です。水不足により不衛生な水を使用せざるをえないと、さまざまな病気のリスクが高まります。さらに、栄養失調に陥った5歳未満の子どもたちなどは、免疫力が低下しているケースが多く、そうした病気に罹りやすい状況にあるため、清潔な水へのアクセスは極めて重要です。

そこで私たちはこれまでに、清潔な水にアクセスできない2つのキャンプに対し給水車を用いて、脆弱な子どもたちや女性を含む計2,000名程度に、1カ月分の安全な飲料水・生活用水を届けています(食料配布と合わせると合計5,300名程度に支援を提供)。加えて、すでに下痢などの影響で脱水症状に陥っている子どもたちには、医療機関との連携のもと、それを治療するための医薬品も配布しています。

水の配給の様子

また、遊牧民としてラクダやヤギ、羊などの家畜とともに生きるソマリア人にとって、水不足はさらに深刻な問題にも繋がっていきます。それは、雨が降らないことによって家畜の餌となる草木が枯れ果てたり、脱水状態に陥ったりすることで、家畜が大量死してしまう問題です。Food Security and Nutrition Analysis Unit (FSNAU)によれば、 2021年7月から2022年4月の間で300万頭の家畜が死亡しています。

これにより、家畜から得ていた肉やミルクのみならず、その販売によって得られていた現金収入を失ってしまうことで、状況はさらに深刻化します。こうした背景からも、水の配給は重要なのです。

給水車に集まるヤギ

今後も、治安の悪化やオペレーションコストの高さから国際機関が十分に活動できていないエリアにて、取り残された方々へ支援を届けてまいります。

そのために、残りおよそ1,700万円のご支援が必要です。
命を守るために、どうか皆様のご協力をよろしくお願いいたします。

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