いつも大変お世話になっております、NPO法人アクセプト・インターナショナルソマリア緊急支援チームです。日頃からのご支援に心から感謝申し上げます。
皆様からのご支援のおかげさまで、ソマリア中部の町ドゥサマレブの南に位置するIDPキャンプで、医療スタッフの診断、医薬品・栄養剤の処方と、栄養状態を保つための食糧提供を開始することができました。
このキャンプはアル・シャバーブとの支配地域から40kmほどに位置しており、干ばつと戦闘から逃れてきた人々が急増しています。飲料水・生活用水の提供は現地NGOの主導で支援がされていますが、本キャンプは新設されたばかりのため、人々の健康や栄養状態の維持・改善に向けた取り組みはなされておらず、事態は深刻です。
そこで、避難民の方々や現地行政機関などと協議の上、脆弱な子どもや女性の栄養補給の上で特に不足している1カ月分の米10kg・豆10kg・栄養価の高い粉ミルク2.5kg・料理用油3リットルを、支援1日目として750名程度に提供しました。
また、栄養・健康上の問題を抱える妊娠中・授乳中の女性や5歳未満の子どもに対し、医療スタッフによる問診や血圧検査を実施し、必要な医薬品や栄養剤の配布を行いました。
重度急性栄養失調や中程度の栄養失調の子どもに加え、発育や代謝に必要なビタミンやミネラルの摂取が不足し、免疫力が低下して栄養不良の子どもが多く見られました。こうした子どもたちには、ビタミンや鉄分などのミネラルを多く含む子ども用のシロップや、免疫力を高めるビタミンCなどを含むサプリメントを提供しました。
また妊娠中や授乳中の女性は、胎児や乳児の栄養や母体に必要な鉄分・葉酸などのミネラルが不足し貧血状態が見られました。そこで、マルチビタミンの補給や鉄分不足を補うサプリメントなどを提供しました。
極度の栄養不足により自力で歩くことが出来なくなってしまっている子どもなど、深刻な状態に置かれる対象者には、上記の医薬品・栄養剤の配布の他に、キャンプ付近の医療施設に紹介し、緊急治療を行っていただくことにしました。
各支援活動の当日には、副市長やIDPキャンプの運営組織リーダー、現地メディアなども同行し、支援対象者の状況を確認するとともに、改めて各取り組みの重要性について合意することができました。
今後、他のIDPキャンプ等についても迅速に必要とされる支援を実施していきます。医療・栄養剤処方と食糧支援に加え、水が不足しているキャンプ等では水の配給、そして健康や栄養に関する情報提供・啓発活動も行って行きます。
必要な支援の幅を更に広げていくために、残りおよそ2,200万円のご支援が必要です。人々の命を守るため、どうか皆様のご協力をよろしくお願いいたします。